英語教育2

おもしろそうなので昨日の話題の続き。
英語教育の、小学校への導入に対する反対意見として「英語教育より国語教育をするべき」という意見があるが、それは全く反対意見になっていないように見える。そもそも国語と英語を対立するものとして考えること自体に無理がある。英語を小学生のうちから聞かせ続けることによって思考能力になんらかの問題を起こす可能性がある、という反対意見をはてな内のどこかで見かけたが、このような反対意見は単に小学校での英語教育の否定であるだけであり、なんら国語教育を肯定するものではない。
また、小学校に英語教育をしっかり行える教員は少ないのではないのだろうかという問題も本質的な問題ではない。どのような理由で小学校への英語教育の導入をするのか、あるいはしないのかというところが問題なのであり、英語教育を行える教員がいるのかいないのかという問題は分けて考えるべきである。


意見をはっきりさせると、小学校への英語教育の導入自体には賛成である。が、今回の導入のしかたに対しては断固反対だ。なぜなら、「国際的なコミュニケーション」という言葉がそのまま「英語でのコミュニケーション」という意味で用いられている点、『中学との円滑な接続を図る』としているにも関わらずにコミュニケーション能力(恐らく会話能力)の育成を重視しているという点に疑問があるからである。後者に関しては、中学校英語が会話能力の育成を重視したものになっていない現状を考えると、今回導入される会話能力の育成を重視する小学校英語との接続がうまくいかないだろうことは素人目に見ても明らかである。